古今東西 かしゆか商店【いぐさのカゴ】 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

古今東西 かしゆか商店【いぐさのカゴ】

『カーサ ブルータス』2020年5月号より

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回の旅先は畳の材料でもあるいぐさの産地、岡山県倉敷市。若い職人が編む、素朴で真摯な手仕事“いかご”と出会った。

「家族で大切に繋いできた手仕事なんですね」とかしゆか店主。
湿度で縄の太さや弾力が変わるので、その都度織り方を調整。
「倉敷は昔からゴザやデニムなど織物が得意な土地。それならカゴも“織り”にしたら効率がいいのでは……と考えられた方法です」

その畳のような清々しい香りは、いぐさを刈りとって泥染めし、天日で干すことで生じるそうです。
「さらっとして吸湿性のあるいぐさは湿度の高い日本の生活に合う」と須浪さん。
縁は四つ編みのような手法で編み込む。
さて、次に見せてもらったのは、なんと「すいかカゴ」。まん丸! かわいい! すいか専用のカゴなんて初めてです。いなわを数本合わせ、結び目をつくりながら丸く編んでいく須浪さんのすいかカゴは、元々、八百屋さんですいかを手渡す時にくくっていた紐の形がルーツなのだとか。

「昔はカゴごと川や井戸に入れて、すいかを冷やしていたそうです。そのままだとちょっと武骨なので、土地に伝わる伝統的な編み方も取り入れつつ、少しデザイン性のある形に変えています」
素朴な色や織り目の美しさも特徴。
淡々と話す須浪さんの穏やかな人柄を写したようなカゴは、柔らかな弾力性があって、でもとても強い。今回の買い付けはそんな「すいかカゴ」に決めました。須浪さんは子どもの頃、サッカーボールを入れていたそうですが、玉ネギやリンゴを入れてキッチンに置いてもいいし、中に布を敷いてバッグにしても素敵ですよね。

すいかカゴ 作/須浪亨商店

右/すいかカゴ(p.144も)。経年によりしなやかに変化する。直径約22×高さ約40㎝ 4,950円。左/いかご・中。幅約30㎝ 11,000円(共に税込)。岡山〈くらしのギャラリー本店〉で取り扱い。●すなみとおるしょうてん

かしゆか

テクノポップユニットPerfumeのメンバー。今年で結成20年。好きなうつわ作家は、岡晋吾、高島大樹、松浦コータローなど。www.perfume-web.jp

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