見たことのないタイルに触発される『TILE KIOSK』|土田貴宏の東京デザインジャーナル | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

見たことのないタイルに触発される『TILE KIOSK』|土田貴宏の東京デザインジャーナル

岐阜県多治見の〈TAJIMI CUSTOM TILES〉が、世界的デザイナーを起用して、カスタムタイルの未知の可能性を伝えるイベントを開催。建材でありながら、その枠を超えた表情の豊かさに圧倒される。

右からマックス・ラムの《ワーキング・タイル》とイ・カンホの《タイド》。4月のミラノではインスタレーションへと発展する。
マックス・ラムの《ワーキング・タイル》のサンプルも『TILE KIOSK』で販売。
マックス・ラムの《ワーキング・タイル》のこちらの作品は、4月にミラノで発表される。 photo_ Kenta Hasegawa
右からマックス・ラムの《ワーキング・タイル》とイ・カンホの《タイド》。4月のミラノではインスタレーションへと発展する。
マックス・ラムの《ワーキング・タイル》のサンプルも『TILE KIOSK』で販売。
マックス・ラムの《ワーキング・タイル》のこちらの作品は、4月にミラノで発表される。 photo_ Kenta Hasegawa
開催中の『TILE KIOSK』では、そのミラノで発表されるインスタレーションの一部を先行展示している。イギリス人デザイナーのマックス・ラムの作品は厚さ約2cmの圧力鋳込のタイルで構成され、大胆な存在感と釉薬の絶妙な色合いが魅力だ。ミラノの展示は、建材として壁や床に用いられてきたタイルを、空間の内部へと引き寄せたようなものになるという。このタイルは、改装中の彼の新居のバスルームにも使われる予定だそうだ。
イ・カンホの《タイド》は、型から粘土を押し出す特殊な成形法を用いている。
積み重ねたり、立てて置いたり、《タイド》は使い方を限定しない斬新なタイル。 photo_ Kenta Hasegawa
イ・カンホの《タイド》は、型から粘土を押し出す特殊な成形法を用いている。
積み重ねたり、立てて置いたり、《タイド》は使い方を限定しない斬新なタイル。 photo_ Kenta Hasegawa
また韓国出身のイ・カンホは「湿式押出」という特殊な技法を使ったタイルをデザイン。コードなどを編んだ作品で有名な彼だが、そのモチーフを思わせるパターンをセラミックによって立体化した。焼成前の状態でどのようにカットするかによって、従来のタイルの枠を超えた多様な使い方ができる。ふたりのインスタレーションのために製造されたタイルの一部は『TILE KIOSK』で限定販売され、すでにイ・カンホの分が完売するほどの人気だ。
〈TAJIMI CUSTOM TILES〉クリエイティブディレクターのダヴィッド・グレットリはスイス出身。〈KARIMOKU NEW STANDARD〉、〈2016/〉、〈Sumida Contemporary〉などのプロジェクトのキーパーソンでもある。
タイルは、建築やインテリアを彩る要素として、あらためて注目されつつある。
〈TAJIMI CUSTOM TILES〉クリエイティブディレクターのダヴィッド・グレットリはスイス出身。〈KARIMOKU NEW STANDARD〉、〈2016/〉、〈Sumida Contemporary〉などのプロジェクトのキーパーソンでもある。
タイルは、建築やインテリアを彩る要素として、あらためて注目されつつある。
ヨーロッパでは近年、第一線で活躍するデザイナーたちによるタイルが立て続けに発表され、ひとつのムーブメントになっている。ただしそのほとんどは、パターンやフォルムによるデザインにとどまっているようだ。それに対して〈TAJIMI CUSTOM TILES〉は、建築家やインテリアデザイナーが独自性を打ち出せるカスタムタイルとして大きな可能性をもつ。今回の『TILE KIOSK』では、建築やインテリアの中で発揮されようとしている、その未知のポテンシャルに触れることができる。

『「TILE KIOSK」by TAJIMI CUSTOM TILES』

〈MINA-TO〉
東京都港区南青山5-6-23 Spiral 1F MINA-TO。~2月23日。11時~20時。無休。

土田貴宏

つちだたかひろ  デザインジャーナリスト、ライター。家具やインテリアを中心に、デザインについて雑誌などに執筆中。学校で教えたり、展示のディレクションをすることも。

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