〈工芸館〉最後の展示に急げ!|青野尚子の今週末見るべきアート | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

〈工芸館〉最後の展示に急げ!|青野尚子の今週末見るべきアート

「さらば」。そう書いてあるのは、竹橋の〈東京国立近代美術館 工芸館〉での最後の展覧会だから。赤レンガの建物をしっかりと目に焼きつけておきましょう。

1階エントランスホール。
踊り場でカーブする手すり。
階段手すりの柱頭。
入り口のドアノブ。反対側には「押廻 PUSH」と書かれている。
館内には随所に柳宗理の《バタフライ・スツール》や剣持勇の《丸椅子C-315-O》などの名作椅子が置かれ、自由に座ることができる。
館内に置かれた座れる名作椅子の数々。柳宗理《バタフライ・スツール》。
ジョージ・ナカシマの《コノイドチェア》にも座れる。
剣持勇《丸椅子C-315-O》は《テーブルT-209》とセットで置かれている。
ここでの最後の展示となる『パッション20 今みておきたい工芸の想い』は同館が所蔵する明治期以降の収蔵品から名品約150点を見せるもの。「瞬間、フラッシュが焚かれたみたいだった」「人形は、人形である」といったキーフレーズを掲げ、5章に分けて構成する。
外光が入る2階中央のエリアは今回、「さわってプリーズ」と題して〈NUNO〉の座布団と幕(カーテン)が展示されている。日本各地の職人が作り出した布の手触りを楽しめる。
「日本人と自然」の章。超絶技巧の「高浮彫」(半立体の陶)で鳩などを表現した初代宮川香山や、自然界のパターンを抽象化したり幾何学模様を自然現象に見立てた「有職(ゆうそく)文様」の流れを汲む喜多川俵二の「有職織物」などが並ぶ。
展示を見ていくと“工芸”の幅の広さに驚かされる。たとえば小名木陽一《赤い手ぶくろ》は、人の背丈ほどもある大きさなのだ。制作にはロープや裂いた布を使い、小名木が独自に開発した立体織という高度な手法が使われているのだが、この大きさになるとほとんど現代美術である。
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