DESIGN
〈エルメス〉のスペシャルオーダーの魅力とは。会場構成を担当したガムフラテーシに直撃。
November 6, 2019 | Design | casabrutus.com | photo_Akihide Mishima text_Takahiro Tsuchida
六本木で始まった『夢のかたち Hermès Besopke Objects』は、〈エルメス〉がビスポークで製作したユニークな特注品を展示する催し。会場構成を担当したガムフラテーシのふたりに、今回の空間のデザインや〈エルメス〉への思いを尋ねた。
数々の定番で知られる〈エルメス〉だが、スペシャルオーダーも同メゾンにとって、とても重要な存在だ。それは、名作《バーキン》が歌手ジェーン・バーキンのために最初に作られたというエピソードにも象徴されている。11月1日から一般公開が始まった『夢のかたち』展では、顧客やブティックスタッフの夢に耳を傾け、実現させたスペシャルオーダーのアイテムを、特別に設えた空間で堪能できる。この会場構成を、デンマークのコペンハーゲンを拠点として世界的に活躍する2人組、ガムフラテーシが手がけた。
「このエキシビションをデザインする上で特に意識したのは、夢の世界を具現化することでした。スペシャルオーダーとは、エルメスが顧客の夢を叶えるサービスでもあります。だから美術館の展覧会のように透明ケースの中に展示品を置くのではなく、ものがオープンに問いかけてくる空間を作りたかったのです。そんなインタラクションの中で、訪れた人が想像をふくらませ、新しい発見があるといいと思いました」
これまでも〈エルメス〉と何度もコラボレーションしてきたガムフラテーシのふたりは、今回の会場構成のコンセプトをそう語る。スペシャルオーダーを通して人々の夢を実現させ、完成された実用品として成立させること。そんなプロセスそのものが、彼らを触発したようだ。
これまでも〈エルメス〉と何度もコラボレーションしてきたガムフラテーシのふたりは、今回の会場構成のコンセプトをそう語る。スペシャルオーダーを通して人々の夢を実現させ、完成された実用品として成立させること。そんなプロセスそのものが、彼らを触発したようだ。
「スペシャルオーダーのアイテムを完成させるためには、エルメスは顧客と無数の質問を交わすそうです。私たちもまた、このプロジェクトを進める過程で〈エルメス〉にたくさんの質問をすることになりました。それに対する答えよりも、答えを得るまでのプロセスこそが大切だったのです」
〈エルメス〉のスペシャルオーダー部門のチームは、デザイナー、技術者、職人などが在籍。顧客からのオーダーがあると、白紙の状態からチームみんなでその話を聞き、ディスカッションを重ねて形にしていくのだそうだ。
〈エルメス〉のスペシャルオーダー部門のチームは、デザイナー、技術者、職人などが在籍。顧客からのオーダーがあると、白紙の状態からチームみんなでその話を聞き、ディスカッションを重ねて形にしていくのだそうだ。
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