ミラノサローネ2019報告 #6 / 復刻 by 田代かおる | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ミラノサローネ2019報告 #6 / 復刻 by 田代かおる

『カーサ ブルータス』2019年7月号より

ロベルト・マッタのアイコニックなデザインの復刻から、ひっそりと新作のなかに溶け込む復刻品まで。彼らを表舞台に引っ張り出してみました。

Roberto Matta

Malitte(1966) _ Paradisoterrestre  60年代のアイコンとなった《マリッテ》。フォルムの異なるポリウレタンの4つのソファとプフ、5ピースで構成され、組み合わせ自由なシーティングが楽しめる。
ロベルト・マッタ 1911年チリ生まれ。シュールレアリスム、抽象表現主義と深く関わったアーティスト。2002年没。

Shiro Kuramata

01 Chair(1979) _ Cappellini  倉俣史朗とコラボレーションした80年代へのオマージュとして復刻したアームチェア。前脚から背もたれへとつながるスチールパイプの浮遊感が倉俣らしい。
倉俣史朗 1934年東京生まれ。60年代より自由で独創的な家具、インテリアを手がけ現在も絶大な影響力を持つ。91年没。
Turner(1963) _ Poltrona Frau  仕切りのコンビネーションを自在に変えられる、自立型回転式ブックケース。素材はウォルナットの表面がエレガントな合板。トップの円プレートも回転式。
ジャンフランコ・フラッティーニ 1926年生まれのイタリア人建築家、デザイナー。木工家具の隠れた巨匠。2004年没。

Jens Risom

CONNECTICUT(1965) _ DePadova  脚の構造が特徴的なローテーブル。写真のコンビネーションは、アッシュ材の脚に白大理石のテーブルトップ。30年以上、リゾムが自邸で愛用したというモデル。
Magazine Table(1949) _ Fredericia  雑誌を差し入れられる機能が嬉しい、オーク材のサイドテーブル。リソムはH・ウェグナー、B・モーエンセンら学友と並んで〈フレデリシア〉と協働した。
ジェンス・リゾム 1916年コペンハーゲン生まれ。渡米後ハンス・ノルと〈Knoll〉を創設しデザインを手がける。2016年没。
ピエール・ジャンヌレへのオマージュとして、〈カッシーナ〉がインド、チャンディーガルのための家具をリサーチし生産したことが、今年の復刻のハイライトかもしれない。とはいえここでは、控えめなアイテムを表舞台に引っ張り出しておきたい。

たとえば、ジェンス・リゾムのテーブルが複数のメーカーから復刻されたこと。フラッティーニのブックケース、倉俣のチェアなど、幻のデザインを1点だけ複刻したメーカーも。さらに建築家ノイトラ自邸のペントハウスを製品化するというプロジェクトも復刻の変化球だった。

選んだ人

田代かおる ミラノと東京拠点のデザイン&建築ライター。ジオ・ポンティの建築展や、エンツォ・マーリのデザイン展のキュレーションも手がけている。

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