新作でサイレント・ポエツが13年間の長い沈黙を破る。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook-a facebook instagram line twitter youtube

新作でサイレント・ポエツが13年間の長い沈黙を破る。

『カーサ ブルータス』2018年3月号より

シングル「東京」から新作『dawn』完成まで。瞬く間だったという制作時について聞いた。

取材当日は関東地方に大雪警報が発令され、東京も白銀の世界に。大通り沿いにも静寂が漂い、『dawn』の世界観に近い美しい光景が広がっていました。
Q 13年ぶりのオリジナルアルバムの制作工程を教えてください。
実は長期にわたって、音楽制作が思うようにできていませんでした。思いついたときに少し作っては止め、その繰り返しでしたから、新しい曲はほとんど形になっていなかったんです。2018年は、デビューアルバムを発表してから25年になるので、作品を制作しようと思っていましたけど。その少し前にCMソングの依頼が来たんです。それが一昨年発表したシングル「東京」(16年)になりました。

Q 「東京」は『ACC CM FESTIVAL』で入賞しましたね。
CMという大舞台に抜擢された使命感から、プレッシャーもあって、制作時には気合が入りました。CMが流れると、想像以上に大きな反響があって。リアクションがあったことで、改めて自信を持つことができたと思います。5lackくんなど、自分よりも若い世代の人と一緒に作ったことも刺激になりましたね。12年も作れなかった音楽が、「東京」によって突き動かされ、制作モードに切り替わった。そのままアルバム制作に入ることができたんです。

Q 実際に制作を始めたのは?
昨年の1月末から始めました。半年くらいでベーシックなトラックは作り終えていたんです。今回はレイラ・アドゥやホリー・クック、櫻木大悟(D.‌A.‌N.)といったシンガーや、ラッパーの5lackやNIPPS。昔から憧れだったトランペッターのこだま和文さん、メロディカ奏者のアディス・パブロなど、大勢のミュージシャンを迎えました。そのおかげで曲がイメージしやすく、予想以上に早く音楽にできたのかもしれません。

Q 久々のアルバムレコーディングはいかがでしたか?
いい意味で緊張感がなくなったというか、リラックスしながら進めることができたと思います。

Q 以前ライブを拝見しましたが、レゲエのワイルドな部分がCDより前面に出ていたと思います。今後予定はありますか?
海外勢もいますが、アルバムに参加していただいた皆さんを可能な限り迎えて、ライブをやってみたいと考えています。僕の作るメロディーやフレーズはメランコリックなものが多いですが、音質はワイルドで、重厚だと思います。デビュー当時から、おしゃれな音楽と評価されたことが多かったんですが(笑)、いろいろな側面を聞いてもらえると嬉しいです。

サイレント・ポエツ 

DJ/プロデューサーである下田法晴のソロユニット。1993年デビューアルバム発表。2016年発表のシングル「東京 feat.5lack(Extended Dub)」や「Shine feat.Hollie Cook」などのシングルを収録したアルバム『dawn』が発売中。今後のスケジュールなどの情報は公式HPへ。