CULTURE
約120年前の日本を撮った、アドルフ・ド・メイヤーの希少な写真集。
December 27, 2019 | Culture, Art, Travel | casabrutus.com | text_Tomomi Kato editor_Keiko Kusano
〈ルイ・ヴィトン〉が手掛ける旅をテーマにした3つのシリーズ本『シティ・ガイド』、『トラベル・ブック』、写真集『ファッション・アイ』。このたび『ファッション・アイ』に、西洋の目を通じて日本のエスプリに焦点を当てたアドルフ・ド・メイヤーの『日本』が新たに加わり、話題を呼んでいる。
創業者ルイ・ヴィトンの孫であるガストン-ルイ・ヴィトンは、文学から美術まで多岐にわたる熱心な愛書家で知られる。その伝統を受け継いだ〈ルイ・ヴィトン〉は、現在も自社で出版物を手がけており、約20年間で80作品以上が刊行されている。
ファッションフォトグラファーが、ある都市や場所を独自の視点で撮り下ろしたフォトブック『ファッション・アイ』シリーズに、この度『ジャパン』が加わった。写真家は、かつてヴォーグ誌やハーパーズ バザー誌で活躍したファッション・フォトグラファーの第一人者であり、世界を旅したアドルフ・ド・メイヤー(1868-1946年)だ。
ファッションフォトグラファーが、ある都市や場所を独自の視点で撮り下ろしたフォトブック『ファッション・アイ』シリーズに、この度『ジャパン』が加わった。写真家は、かつてヴォーグ誌やハーパーズ バザー誌で活躍したファッション・フォトグラファーの第一人者であり、世界を旅したアドルフ・ド・メイヤー(1868-1946年)だ。
今回の『ファッション・アイ ジャパン by アドルフ・ド・メイヤー』には、1900年(明治時代)に彼が長きにわたるアジア旅行の中で、日本を訪れた際の希少な写真が使用されている。京都の神社仏閣や奈良の大仏から、日光の鳥居、上野公園といった名所を訪れた彼は、日本の建築や美術品とともに、日本人が崇敬する自然環境の荘厳な美しさをカメラに収めた。写真集には、アドルフ・ド・メイヤーの年表や編集者によるエッセイも収録されている。
現代の私たちが見たこともない情景が描かれた写真の数々。シリーズを通して交わされるのは、才能ある若手や経験豊富なフォトグラファー、ファッション写真界のレジェンドたちによって繰り広げられるユニークな対話だ。現代のクリエーションを、ほとんど知られていない秘蔵のアーカイヴと対峙させることで、アプローチと美の双方の観点から決定的な意味を持つフォトアルバムシリーズとなっている。
写真集『ファッション・アイ ジャパン by アドルフ・ド・メイヤー』
仏語と英語のバイリンガル版、96ページ。6,270円。