映画『ハイ・ライフ』にオラファー・エリアソンが参加!? | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

映画『ハイ・ライフ』にオラファー・エリアソンが参加!?

『パリ、18区、夜。』や『ショコラ』で知られる、フランス人女性映画監督クレール・ドゥニ。その最新作であるSFスリラー映画『ハイ・ライフ』に、現代美術家のオラファー・エリアソンが参加している。ドゥニ監督に、オラファーとの協業を振り返ってもらった。

とはいえ、映画が実際の制作に入るまでにはかなりの年数を要した。まず最初に、2014年から2015年にかけて〈フォンダシオン ルイ・ヴィトン〉で開かれたオラファーの『コンタクト』展で、2人の最初のコラボレーションである“黄色い光”をテーマにした短編映画が作られた。この “黄色い光” は、『ハイ・ライフ』でも重要なシーンに再び登場する。その光を、ドゥニはどちらの作品でもあえてフィルムで撮影したという。
オラファーの作品からインスピレーションを受けて生まれた、黄色の光。この光が放つ生命感は、作品の重要なキーワードとなっている。(c) 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
「オラファーのスタジオでその “黄色い光” を見た時、すぐに私は、これはデジタルでは撮影できないことを理解しました。それは、ナトリウム・ランプを使った光だったからです。デジタルはただ情報を記録するだけですが、水銀の入った35mmのフィルムは、光に対して化学反応を起こしその色を定着させます。この “黄色い光” には、どうしてもフィルム撮影が必要だったんです」

それによって、オラファーが作り出した“黄色い光”は、この映画でも神々しいほどの輝きを放っている。 

「オラファーは、もともとすべての撮影を自分のアトリエで行ってほしいと思っていたんです。しかし、技術的に映画に必要なものすべてをアトリエで準備することは不可能で、結局、ケルンにある映画用の撮影スタジオに行かなければなりませんでした。ただし、準備をしていた5年の間に、私は定期的にオラファーと会ってこの映画の話をしていましたから、彼が宇宙船や小道具をデザインしたわけではないにしても、彼の存在はこの映画にとって、とても重要なものなのです」
人体実験に参加する元死刑囚を演じるアンドレ・ベンジャミン。宇宙船内のセットにも注目したい。(c) 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
オラファーの黄色の光と対をなすように、青い光に包まれたシーンも多い。(c) 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
生と死を考えさせる、センセーショナルな内容は、プレミア上映されたトロント映画祭で賛否両論を巻き起こした。(c) 2018 PANDORA FILM - ALCATRAZ FILMS
また、『ハイ・ライフ』に関わったことが、オラファーにも新たな出会いを生み出したようだ。

「この映画には、天文物理学者であるオーレリアン・バローというアドバイザーがいますが、オラファーはオーレリアンと会って、彼のことが大好きになりました。オラファー自身がブラックホールやビッグバンにとても関心があるからです。オラファーは今度、オーレリアンと仕事をすることになりました」
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