長嶋りかこが結び目に込めたカプーアへのオマージュ。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

長嶋りかこが結び目に込めたカプーアへのオマージュ。

『カーサ ブルータス』2018年3月号より

旧診療所に長嶋りかこが作品をインスタレーション。生命の連続を象徴する結び目が空間を埋め尽くします。

赤はカプーアがよく使う色。
昨年10月にアニッシュ・カプーアの個展が開かれた際、オマージュとして長嶋りかこが制作した巨大なオブジェ。カプーアのアイコンのようになっている赤を使い、幾重にも結び目が作られたアートだ。この作品が東京・世田谷のギャラリーで展示される。
展覧会ロゴ。生命に孕はらむ光と陰の関係性がデザインされる。
「産び」と題された作品は、カプーアがよく言及する“両義性”を長嶋が彼女なりに解釈したもの。生命を産む女性は自らの体に生と死が内包されていることを実感し、思考する身体を体感し、時に祈った。結び目はその祈りや生命の連続性を象徴する。
展示されるのはもと診療所だった場所。この環境に寄り添わせるように展示内容を再構成したという。生命体の流れを思わせる長嶋の作品が脈打つように空間に広がって、建物にも命を吹き込む。
長嶋りかこ。昨年のカプーアの個展ではアートディレクションを担当。

『産むすび』

デザイナーとして人間と自然の関係にも注目する長嶋りかこの個展。 〈clinic〉東京都世田谷区三軒茶屋1-33-18。〜2月25日。12時〜19時。月曜〜水曜休。入場無料。