奈良美智の“30年の歩みをたどる展覧会”に行ってみませんか? | ページ 3 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

奈良美智の“30年の歩みをたどる展覧会”に行ってみませんか?

愛知県の〈豊田市美術館〉で、奈良美智の展覧会が開催中だ。『奈良美智 for better or worse』と題された展覧会には、1987年から2017年までの奈良の代表的作品100点が揃う。国内外で美術館や個人にコレクションされているこれだけの作品が一堂に会するのはこれが最後かもしれないと言われる本展。その見どころを4つのキーワードからお届けします。

《Midnight Truth》(2017年)。最後の部屋には、今年の春にニューヨークで発表された作品1点を展示。スポットライトに絵が浮かび上がる様子は神聖な空間で宗教画に向かい合うさまを思い起こさせる。 (c)Yoshitomo Nara 2017 photo_Keizou Kioku
4. 展覧会タイトル「for better or worse」に込められた思い。

展覧会のタイトルとなっている「for better or worse(良いときも、悪いときも)」は、結婚式の誓いの言葉として使われるフレーズから取られたものだ。奈良は未来を見つめたものではなく、回顧的な意味合いからこのタイトルをつけたと述べている。
 
「昔を振り返ってみると、誓い合った夫婦のように自分は良き時も悪しき時もやってきたな、まだ別れてないな。30年ってちょっとかもしれないけれど、制作は常にそばにありました」(奈良美智)
《Sleepless Night (Sitting)》(1997年)。(c)Yoshitomo Nara 1997 photo_Keizou Kioku
会場には、奈良がずっと描き続けてきたキャンバスに子供が一人佇むスタイルの絵が並んでいる。子供たちはみな似ているようでしかし違っていて、描き方も年代によって変化している。それは一人の子供の30年の成長を見るようでもあり、奈良の画家としての30年の歩みを見るようでもある。「描きたくなくなったらやめると思う」という奈良。ずっと描き続け、これからも描いていくだろう奈良が今後どんな子供の姿を描いていくのか、そんな未来への思いもはせる展示でもある。

ならよしとも 1959年青森県生まれ。1987年愛知県立芸術大学修士課程修了。翌年渡独し、国立デュッセルドルフ芸術アカデミー修了。2000年帰国する。 《Fountain of Life》(2001/04)ベッチ・オーサターヌクロ氏蔵。photo_Keisuke Fukamizu

『奈良美智 for better or worse』

〈豊田市美術館〉愛知県豊田市小坂本町8-5-1。TEL0555 34 6610。〜9月24日。10時〜17時30分。月曜休(8月14日、9月18日開館)。一般1,500円。

AIがあなたにおすすめ

※過去の記事も表示されます