今こそオープンエアでアート鑑賞を! 注目の最新・野外アート作品7選|吉田実香のNY通信 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

今こそオープンエアでアート鑑賞を! 注目の最新・野外アート作品7選|吉田実香のNY通信

NYで今、特に心惹かれるのが屋外でのアート体験だ。市内の公園、そして州北部のハドソンヴァレーで体験できる最新の野外アート作品を紹介します。

【ソクラテス彫刻公園/クイーンズ】

NYっ子自慢のご近所彫刻パークで、新シーズンがスタート。

〈ソクラテス彫刻公園〉の場所は、〈ノグチ ミュージアム〉のはす向かい。〈ノグチ ミュージアム〉を訪れた後、帰りがけについつい立ち寄った人も多いのでは? アート好きをはじめ、地元の家族やカップルが彫刻を眺めたり散策を楽しむ緑の空間だが、元々はゴミの不法投棄が横行した埋め立て地。アーティスト集団と地域住民が手を組み、パブリックアートの公園を誕生させたのは1986年のこと。中心人物は巨大な彫刻で世界的に知られるマーク・ディ・スヴェロだ。

以来、ここでおよそ1,000名ものアーティストの作品が展示されてきた。先頃始まった新シーズンは、テーマが「サンクチュアリ」。13名の作家がそれぞれの解釈による「聖域」を生み出した。その一部を紹介しよう。
ジン・ホー《an act or an offering, what if?》 木製の構造体をビニールの風景ビジュアルで覆ったアーチ。ハワイ生まれの韓国系アメリカ人のホーが、自らと縁の深いモルモン教と韓国のシャーマニズムにまつわる言葉とイメージを用いて作り上げた。訪れる人に「自分にとっての天国とは」を考えさせる作品だ。
アニナ・メイジャー《Haven No. 3 》 ウッドの枠に、アクリルガラスの壁。一見すると遊具のようにカラフルだ。しかしこれは黒人女性活動家アンジェラ・デイヴィスが1972年にマディソン・スクエア・ガーデンで演説をした際、護衛のため彼女を囲むように厳重に設置した防弾ガラスの壁にインスパイアされた作品なのだ。
ジェフリー・メリス《Catch a Stick of Fire II》 アルミニウムの幹から伸びる枝の先には、球体の植木鉢が。コーラルベルという赤い花がそれぞれ植えてある。2020年のステイホーム期間中、メリスにとって癒やしの一つだったのが植物だ。心身を整えるために行う自分だけの「儀式」は心のサンクチュアリにほかならない。
モコ・フクヤマ《Shrine (Hell Gate Keepers)》 2012年、NYに甚大な被害をもたらしたハリケーン・サンディ。倒れた樫の木を運び、削るところから取り組んだ作品だ。釣りのルアーを連想させる木のオブジェ群には、神道に基づく人と天、自然の調和への思いが。森林や魚のイメージは、地球が直面する温暖化の問題へとつながっていく。

〈SOCRATES SCULPTURE PARK〉

32-01 Vernon Boulevard Long Island City, NY 11106。9時~日没まで。無休。入園無料。今シーズンの展示は2022年3月6日まで。公式サイト

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