集大成として大幅スケールアップ。本人の言葉とともに綴る『蜷川実花展』レポート。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

集大成として大幅スケールアップ。本人の言葉とともに綴る『蜷川実花展』レポート。

2018年の〈熊本市現代美術館〉での展示を皮切りに、約4年をかけて全国10カ所を巡回してきた『蜷川実花展-虚構と現実の間にー』が東京・上野の〈上野の森美術館〉で開催中。新たな撮りおろしや再構成を加えて大きくパワーアップし、まさに集大成と呼ぶにふさわしい展覧会になっています。

全国10会場で約27万人を動員。東京では6、7割が新撮、再構成で作られている。
『蜷川実花展-虚構と現実の間にー』が全国を巡回していた4年の間に、社会を取り巻く環境は目まぐるしく変わり、蜷川実花自身の被写体の捉える視点も、考え方も変化した。それに伴い、東京展は内容や構成を大きく変えたのだと言う。

蜷川曰く、「コロナ禍で地殻変動くらい、自分の中のいろんなことが変化した。ただ、今なおその途中で、ここからまた変わっていくのだろうという気がしています」と。まさに、変わりゆく“リアルタイムの蜷川実花”を感じられるのが、今回の展覧会の醍醐味のひとつだ。
普段の〈上野の森美術館〉とはまた違う姿を見せる蜷川らしい展覧会の入口。
両側に並ぶモニターに310枚の写真がランダムに映し出される。
浮遊するイメージを重ね合わせた先に見える未来。展覧会の意義を表すようなネオン。
〈上野の森美術館〉に足を踏み入れると、目の前に広がるのはいつもと違う景色。深いワインレッドのベルベットに覆われた空間、そして光で浮かび上がった花々の写真が一面に広がるエントランスは、鑑賞者を一気に蜷川の世界へ導く。今回は空間演出に、普段ファッションショーなどを手がけている籠谷友近(VISION AND PARADOX)を迎え、これまでとは異なる展示構成を考えたそうだ。

「今まではビジュアルに合わせて構成する部分も多かったけれど、今回は撮ったときの気持ちの流れに沿ったような展示になっている。だから、見え方も違うと思います」と蜷川。

展覧会のプロローグともいえる、エントランスエリアには10個のモニターが左右に並び、それぞれ31点、計310点の写真が次々と映し出されていく。空間の突き当たりにあるのが、藤の花の写真上に「Floating Layered Visions」とネオン管で書かれた作品。今回の展覧会における宣言のような役割を果たしている。
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