光や霧とコラボする、オラファー・エリアソン。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

光や霧とコラボする、オラファー・エリアソン。

アイスランド系デンマーク人のアーティスト、オラファー・エリアソンが日本の美術館では10年ぶりの個展を開催。近年、彼が大きな関心を抱いているエコロジーについて新しい側面を見せてくれます。3月中旬にオンラインで行ったオラファーへのインタビューとともに、ひと足先に会場の様子をご覧ください。

《あなたの移ろう氷河の形態学(過去)》2019年。紙の上に絵の具と氷河の氷を置き、溶けた氷の水が描いた絵。氷という、コントロールできないものが生み出したアートだ。
オラファーは以前、金沢の兼六園を散策していたときに水がさまざまな形で表現されていることに感銘を受けたという。日本庭園では小さな滝や小川、つくばいと勢いよく流れたり、ゆったりと進んでいったり、しぶきをあげたりと水が多彩な表情を見せる。鴨長明「方丈記」の有名なフレーズも思い出す。「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。」予測できない動きをする水は古今東西を問わず見る人を惹きつける。
《人間を超えたレゾネーター》2019年。灯台に使われるレンズで分光した光を壁に投影する。シンプルな仕掛けでさまざまなことを考えさせる。
この《ときに川は橋となる》もそうだが、今回の出展作には円をモチーフにしたものが多い。灯台に使われているレンズで分光する《人間を超えたレゾネーター》、3枚のカラーエフェクトフィルターガラスが重なり合い、また離れては壁にさまざまな色の影を映し出す《おそれてる?》、円形の紙に移動時の揺れが記録された《クリティカルゾーンの記憶(ドイツ—ポーランド—ロシア—中国—日本 no. 1-12)》など、複数の作品で円が登場する。
《クリティカルゾーンの記憶(ドイツ—ポーランド—ロシア—中国—日本 no. 1-12)》部分。2020年。輸送時の動きや揺れを記録した作品。今回の展示は二酸化炭素排出量削減のため、大半の作品を飛行機ではなく鉄道で輸送した。
「円を使う理由のひとつはヒエラルキーがないということだ。ピラミッドなら明確な上下関係があるけれど、円卓ならどこに座っても平等だよね。惑星も円形だし、経済の循環も連想させる」
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