ロンドンから珠玉の印象派コレクションが来日! | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ロンドンから珠玉の印象派コレクションが来日!

めったに館外貸出をしないことで知られるロンドンの〈コートールド美術館〉。同館の質の高いコレクションからマネ《フォリー=ベルジェールのバー》など有名作がやってきます! 『怖い絵』の著者、中野京子さんも注目する展覧会です。

ポール・セザンヌ《カード遊びをする人々》1892-96年頃 油彩、カンヴァス 60×73cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 左の男性は同時出品されるセザンヌ《パイプをくわえた男》と同一の人物。サミュエル・コートールドは手元にある作品と関連する絵を集めていた。
セザンヌもマネとはまた違うやり方で現実を歪めている。

「《カード遊びをする人々》では机は左に傾き、左の男性の腿は妙に長く描かれます。セザンヌは正確さを目指してはいないのです」(中野さん)

彼は現実をそのまま写し取ることが絵画の役割であるとは考えていないのだ。絵を描くとはどういうことか、セザンヌは絵を通じて問いかける。
ポール・ゴーガン《ネヴァーモア》1897年 油彩、カンヴァス 60.5×116cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) ゴーガンにしてはめずらしく絵の具が厚塗りされているが、熱帯の風景を描いたカンヴァスを再利用したことがわかっている。
ポール・ゴーガン《テ・レリオア》1897年 油彩、カンヴァス 95.1×130.2cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 題名の「テ・レリオア」とはタヒチ語で夢のこと。「この絵の中ではすべてが夢だ」と画家自身が表現したとおり室内のレリーフも人物も意味がはっきりしない、夢の中の一場面のような絵だ。
ポール・ゴーガン《ネヴァーモア》1897年 油彩、カンヴァス 60.5×116cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) ゴーガンにしてはめずらしく絵の具が厚塗りされているが、熱帯の風景を描いたカンヴァスを再利用したことがわかっている。
ポール・ゴーガン《テ・レリオア》1897年 油彩、カンヴァス 95.1×130.2cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 題名の「テ・レリオア」とはタヒチ語で夢のこと。「この絵の中ではすべてが夢だ」と画家自身が表現したとおり室内のレリーフも人物も意味がはっきりしない、夢の中の一場面のような絵だ。
ポール・ゴーガン《ネヴァーモア》のタイトルはエドガー・アラン・ポーの小説『大ガラス』に頻出する「Never More」というフレーズからとったもの。画面上部、中央左よりに窓枠に止まるカラスが描かれている。ゴーガンはこのカラスを「悪魔の鳥」と呼んだ。横たわる裸婦はゴーガンが暮らしたタヒチの女性だが、その背後にいる2人の人物は誰なのかわからない。現実と想像とがいりまじった画面には漠然とした不安も漂う。
フィンセント・ファン・ゴッホ《花咲く桃の木々》1889年 油彩、カンヴァス 65×81cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 精神を病んだゴッホが自ら入院する前に描いた絵。花や空に、彼が憧れた南仏のまぶしい光が宿るよう。
サミュエル・コートールドがアートを集めていたのはおよそ10年間という短い期間だった。親しいギャラリーの助言も得ているが、そのアドバイスに反するようなものも買っている。彼はまた国の美術館が作品を購入するための基金を創設、来年の『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』で来日するゴッホの《ひまわり》などは彼が選定にかかわり、その基金で購入されたものだ。アートには広く人々を啓発する力がある、と彼は考えていた。そんな思いから集められたアートのパワーを感じられる展覧会だ。
アメデオ・モディリアーニ《裸婦》1916年頃 油彩、カンヴァス 92.4×59.8cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 今では当たり前のように思える裸体表現だが、1917年に初公開されたときは警官が出動したという。顔と身体を異なる質感で描き分けた秀作。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ジャヌ・アヴリル、ムーラン・ルージュの入口にて》1892年頃 油彩・パステル、板に貼られた厚紙 102×55.1cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) モデルはムーラン・ルージュの人気ダンサー。仕事場の入り口に到着した彼女は、華やかな舞台とは違う表情を見せる。
アメデオ・モディリアーニ《裸婦》1916年頃 油彩、カンヴァス 92.4×59.8cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 今では当たり前のように思える裸体表現だが、1917年に初公開されたときは警官が出動したという。顔と身体を異なる質感で描き分けた秀作。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ジャヌ・アヴリル、ムーラン・ルージュの入口にて》1892年頃 油彩・パステル、板に貼られた厚紙 102×55.1cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) モデルはムーラン・ルージュの人気ダンサー。仕事場の入り口に到着した彼女は、華やかな舞台とは違う表情を見せる。
〈コートールド美術館〉外観。2年間に及ぶ改修のため、現在は閉館している。

『コートールド美術館展 魅惑の印象派』

〈東京都美術館〉東京都台東区上野公園8-36。9月10日~12月15日。月曜、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日休(ただし、9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開室)。9時30分~17時30分(夜間開室:金曜日は20時まで。いずれも入室は閉室の30分前まで) 。一般1,600円。