ART
「生きているファブリック」に迫る展覧会。
March 29, 2019 | Art, Travel | casabrutus.com | text_Chiyo Sagae
増殖し、自ら成長する素材や、最新のバイオテクノロジーを使った新分野の作品を集めた『生きているファブリック展』。世界中の約50人のクリエイターが現代のクリエーションの行方を探るポンピドゥーセンターの意欲展だ。
世界中のクリエイターが新時代のクリエーション挑む『生きているファブリック展』がポンピドゥーセンターで始まった。本展では、最新の科学技術によって可能になった「生命」と「非生命」の中間に位置するクリエーションを“ 生きているファブリック”と称して、この新分野の作品を紹介する。
農業や食品分野で急速に普及するバイオテクノロジーの是非を問うアーティスト、プラスチックに変わるエコロジックな新素材を研究するデザインチーム、自ら増殖・成長し続けるバイオマテリアルに注目し、新しい建築やオブジェの可能性を追求する建築家やデザイナーなど、作品の分野は多岐にわたる。
たとえば、キノコ菌糸でつくられた煉瓦が集合、接着し、成長を続けるデヴィッド・ベンジャミンが製作した空間《ザ・リビング》では、微生物が形作り、構築し続ける建造物を展示することで、有機的に変容を遂げる新しい建物の可能性を提示する。
他にも、有機素材と工業製品を組み合わせたハイブリッドなアート作品や、溶液の中で鉱物が自家生成し、椅子を形成する吉岡徳仁の作品など、100余りの作品を展示。
時に形を変えて増殖し、時に生体分解の可能性も秘めた“ 生きているファブリック”を通して、建築やデザイン、アートの未来を探る。現在進行形のクリエーションに触れるまたとない機会だ。
農業や食品分野で急速に普及するバイオテクノロジーの是非を問うアーティスト、プラスチックに変わるエコロジックな新素材を研究するデザインチーム、自ら増殖・成長し続けるバイオマテリアルに注目し、新しい建築やオブジェの可能性を追求する建築家やデザイナーなど、作品の分野は多岐にわたる。
たとえば、キノコ菌糸でつくられた煉瓦が集合、接着し、成長を続けるデヴィッド・ベンジャミンが製作した空間《ザ・リビング》では、微生物が形作り、構築し続ける建造物を展示することで、有機的に変容を遂げる新しい建物の可能性を提示する。
他にも、有機素材と工業製品を組み合わせたハイブリッドなアート作品や、溶液の中で鉱物が自家生成し、椅子を形成する吉岡徳仁の作品など、100余りの作品を展示。
時に形を変えて増殖し、時に生体分解の可能性も秘めた“ 生きているファブリック”を通して、建築やデザイン、アートの未来を探る。現在進行形のクリエーションに触れるまたとない機会だ。
『生きているファブリック展』
〈ポンピドゥーセンター〉
Place Georges Pompidou 75004 Paris。~4月15日。11時~21時(木~23時)。火曜休。入館料:14ユーロ。