東京のANDO建築巡り。 | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

東京のANDO建築巡り。

『カーサ ブルータス』2017年12月号より

東京にもANDO建築は数多くある。駅や図書館、美術館などであれば実際に見て回ることも可能だ。展覧会『安藤忠雄展―挑戦―』でANDO建築の魅力に触れた後は、少し足を延ばして実物を「体験」!

21世紀キリスト教会広尾チャペル(渋谷区)
竣工2014年(設計2012年〜2013年)

photo_Ken’ichi Suzuki
閑静な住宅地に新設された、主礼拝堂と小礼拝堂を持つ教会。平面は底辺が12m、頂角を30度とする二等辺三角形で形成される。鋭角の頂点には垂直に延びるスリット状の開口部が設けられ、主礼拝堂には一筋の光が現れ、高い求心性が生まれている。側面の三角形の開口からも自然光が差し込む主礼拝堂の空間は、無垢の木材で覆われた。床はナラ、壁面は粗い表情のトガ、家具はシオジ。木を使うことで醸し出される静謐で柔らかい雰囲気は、人々を迎える場にふさわしい。
●建物の見学はHPから要予約。水曜、土曜、日曜に礼拝あり。礼拝の時間はHPで確認を。
東京都渋谷区広尾5-9-7

TEL 03 6277 1257
公式サイト

東急東横線 渋谷駅(渋谷区)
竣工2008年(設計2005年〜06年)

photo_Mitsuo Matsuoka
東急電鉄東横線と東京メトロ副都心線の相互乗り入れに合わせて建設された、地中の渋谷駅。巨大なターミナルステーションの顔となる、新しい地中のランドマークの創出が目指された。土木的な構造の中に現れたのは、地下深くに浮遊する宇宙船のような「地宙船」。ガラス繊維補強コンクリート(GRC)でつくられた楕円形のシェルが入れ子状に挿入され、地下2階のコンコースから地下5階のホームまでの吹き抜けを包み込む。この吹き抜けは渋谷ヒカリエの吹き抜けとつながり、電車などから出る熱の自然換気に寄与。地下駅の環境負荷低減を実現している。
東京都渋谷区道玄坂2-1-1

TEL 03 5458 5143
公式サイト

東京大学 情報学環・福武ホール
竣工2008年(設計2005年〜06年)

本郷キャンパスの赤門に隣接する200人収容のラーニングシアター、スタジオ、カフェなどからなる施設。本郷通り沿いのクスノキの大木が並ぶ風景を継承するため、高さを抑えた地上2層・地下2層の矩形の建物がクスノキを避けた位置に配されている。キャンパス側に設けられたのは、全長100mの「考える壁」。新たなパブリックスペースを生み出すことを目指し、地下に至る階段とドライエリアはオープンスペースとして開放されている。
●施設内の見学はHPより要申請。UTカフェは10時〜20時。日曜・祝日休。公式サイト
東京都文京区本郷7-3-1

TEL 03 5841 0328
公式サイト

東急大井町線上野毛駅(世田谷区)
竣工2011年(設計2006年〜09年)

東急大井町線上野毛駅の複々線化に伴う路線拡張、駅の拡充計画。掘割の線路が走り、プラットフォーム上を上野毛通りが横切る施設の特徴を生かし、道路を挟んで両側に駅の施設、バス停、テナントが収まる2層の建物が人工地盤上に配された。そして、2つの建物をつなぎ道路ごと覆うように、全長120mの大屋根が架けられるという大胆な提案が実現。道路の上にかかる屋根には直径8mの円形の開口部が設けられ、駅前広場に光が導かれる。歩行者、電車、バス、車といった様々な交通が一体化され、地域の顔として他にはない駅前空間がつくり出された。
東京都世田谷区上野毛1-26-6

TEL 03 3724 0842
公式サイト

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