RCRアーキテクツの3人をプリツカー賞に導いた決断とは? | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

RCRアーキテクツの3人をプリツカー賞に導いた決断とは?

スペインの3人の建築家がプリツカー賞を同時受賞! 彼らの故郷オロットへのこだわりが世界に共感されています。

〈ペティ・コムテ幼稚園〉(2014)

オロットより東に20kmほど行ったベサルの町の幼稚園。小さな子供たちの豊かで多様な気持ちと活動の受け皿となるような多色の柱を美しいグラデーション状に配し、空間を緩く囲んでいる。

建築家の仕事は、夢を見て、それを共有すること。

オロットの古い鋳造所を改修してつくった彼らの本拠地〈バルベリ〉は、緑と静寂、闇を内包した豊かな複合施設である。そしてここではいわゆる「会議室」の機能を持つ居室に「夢のパビリオン」という名がつけられていることにも注目したい。プロジェクトについて語り合うこと、それは彼らにとって「共に夢を見る」という想像・創造的行為にほかならない。

昨年アレハンドロ・アラヴェナがこの賞を受賞した際、多くの人々が彼の社会的な建築活動の意義を十分に認識しつつも「彼にこの賞は早すぎるのでは」と思ったかもしれない。けれどこの賞が毎年「存命の」建築家に与えられる意味について考えてみると、それはおそらく建築家の「これまでの功績」に対して与えられる賞ではなく、世界を変えうる優れた思想と強い意志を持った建築家の「これからの仕事」に対して贈られる、いわば魔法の杖なのではないかと想像できる。RCRの3人が、このプリツカー賞という杖を使って声を大にして夢見る権利を手に入れ、建築とそれが建つ大地と人々の間に、具体的で新しい持続的な関係を築いていくことを、そしてこのような彼らの姿勢がより多くの人々に共有され世界を変えていくことを、楽しみにしていきたい。

〈スーラージュ美術館〉(2014)

RCRが敬愛する「光の画家」ピエール・スーラージュの生誕地、フランス・ロデーズに建つ美術館。遠くの山々にまで呼応する鉄の箱、その皮膚は、あらゆる光に反応し豊かな表情を見せる。

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