速報:2017年プリツカー賞は〈RCR アーキテクツ〉のラファエル・アランダ、 カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタ。史上初の3名同時受賞! | ページ 3 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

速報:2017年プリツカー賞は〈RCR アーキテクツ〉のラファエル・アランダ、 カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタ。史上初の3名同時受賞!

建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー建築賞。今年はスペインの〈RCR アーキテクツ〉のラファエル・アランダ、 カルメ・ピジェム、ラモン・ヴィラルタに決まりました。日本一速い詳報をお届けします!

南仏で2014年に開館した〈スーラージュ美術館〉。スーラージュの黒い線を思わせるコールテン鋼の塊のような建物。G.トレグエットとの共作。 photo_Hisao Suzuki
彼らの活躍の場は地元スペインだけではない。フランスのロデズにある〈スーラージュ美術館〉では、なだらかな丘から鉄のキューブが飛び出している。黒の太いラインで画面を構成する抽象画家、ピエール・スーラージュの絵画が屋外に展開しているようだ。「私たちは自然の一部だ」という彼らの思考が具現化したものでもある。
〈Row House〉。古い住宅を取り壊し、景観保全のためファサードなどを残して透明な抜けのいい空間に作り替えた。全面ガラスになった壁は裏庭に面しているのでプライバシーは守られる。 photo_Hisao Suzuki
近年、グローバリゼーションが地域特有の歴史や文化を脅かしている、と危機感を覚える人も多い。しかし、〈RCR アーキテクツ〉の仕事はそれらを両立させられるかもしれないという希望を与えてくれる。どちらか一方、というのではなく、建築を通じて両方を得ることができる、そのことを詩的で美しい方法によって示してくれるのだ。〈RCR アーキテクツ〉の3人は建築と周辺環境との緊密な関係性を理解し、持続的な建築を建てるためにはどんな素材が最適かを熟考した上で妥協のない作品を生み出す。それは地域性と同時に普遍性のある建築だ。
〈トソル-バジル競技場〉。生長の遅い樫の木を切らないよう、耕作地として使われていた場所に陸上トラックを設置。ランナーが木々の間を走り抜ける。 photo_Ramon Prat
昨年プリツカー賞を受賞したアレハンドロ・アラヴェナは未完成の建物を用意し、建設に住民を参加させるソーシャルな方法論が評価された。〈RCR アーキテクツ〉も現代のさまざまな問題に対して建築がどう応えるかを真摯に追求してきたことが受賞につながっている。建築の新しい可能性と役割を感じさせる審査結果となった。5月20日には東京・港区の迎賓館赤坂離宮で授賞式が行われる。彼らが日本で何を見て、どんな印象を得るかも楽しみだ。
〈ラ・キュイジーヌ芸術センター〉。フランス南西部に建つ13世紀の城を食とアートのミュージアムに。元の建物はできるだけそのままに、鉄とガラスの構造体を付け加えてキッチンなどをつくった。 photo_Hisao Suzuki

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