ARCHITECTURE
ザハ・ハディドがデザイン、「数学」をテーマにしたギャラリー。
March 6, 2017 | Architecture, Art | a wall newspaper | photo_Luke Hayes text_Megumi Yamashita
発明や科学技術の進歩を扱う展示で人気がある、ロンドンの〈サイエンス・ミュージアム〉。その中に、ザハ・ハディドが展示室のデザインを手がけた、マスマティックス(数学)をテーマにしたギャラリーがリニューアルオープンになった。
建築を学ぶ以前、大学で数学を専攻していたザハ。従来の建築の在り方を覆す、幾何学的あるいは流線的フォルムで知られる彼女の作品は、コンピューターで情報処理されたパラメトリックデザインによって初めて可能になったといえるものだ。このギャラリーでは天井から吊られた1929年製作の小型飛行機を中心に、それを取り巻く空気の流れを表現する彫刻的オブジェを設置。床のラインやベンチも、同じくエアロダイナミクスを表現する。貿易、通信、医療、株、軍事、土木など21のカテゴリーで、過去400年を振り返る100点ほどが展示されている。人類の発明の道程とその背後にある「数学」への認識が高まる興味深い内容だ。