石田潤の In the mode|ボッテガ・ヴェネタの故郷、そして建築巡礼地への旅。 | ページ 3 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

石田潤の In the mode|ボッテガ・ヴェネタの故郷、そして建築巡礼地への旅。

トーマス・マイヤーがデザインしたボッテガ・ヴェネタのアトリエを訪れませんか?という誘いを受けて、9月末、イタリア北部にある都市ヴィチェンツァへと向かった。ヴィチェンツァはミラノから車で約2時間半、ヴェネチアにも近いヴェネト州の古都だ。この街はボッテガ・ヴェネタが誕生した地であるとともに建築に興味を抱くものならば一度は訪れてみたい“建築巡礼地”でもある。

〈ヴィラ・アルメリコ・カプラ〉の壁面には地元の石から作られたパウダーが塗布されている。光の当たり具合で色が異なって見えるのが特徴で、夏はピーチオレンジ、冬は白く見えるという。
「パッラーディオが意図したのは装飾のない白一色の空間でした。窓から眺める景色こそ、この建物にとっての装飾と考えたのだと思います」とヴァルマラーナ氏。ラ・ロトンダに見られた建物への自然環境の取り入れ方や正面を持たないという設計はモダニズム建築、ひいては現代の建築にも通じるものがある。パッラーディオ建築のもつ普遍性、そして現代性こそ、トーマスをはじめ多くのクリエイターを惹きつけてやまない魅力なのかもしれない。
ヴィチェンツァ市民の日常風景の一部と化した、アンドレア・パッラーディオの像。

世界遺産〈ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ〉

〈ヴィラ・アルメリコ・カプラ〉

Via della Rotonda, 45, 36100 Vicenza VI, イタリア




〈ロッジェ・デル・パラッツォ・デッラ・ラジョーネ「バシリカ」〉

Piazza Dei Signori, 36100 Vicenza VI, イタリア




〈ロッジア・デル・カピタニアート〉

Piazza dei Signori, 36100 Vicenza VI, イタリア




〈パラッツォ・キエリカーティ〉

Piazza Giacomo Matteotti, 37/39, 36100 Vicenza VI, イタリア




公式サイト(ユネスコ)

石田潤

いしだ じゅん  『流行通信』、『ヴォーグ・ジャパン』を経てフリーランスに。ファッションを中心にアート、建築の記事を編集、執筆。編集した書籍に『sacai A to Z』(rizzoli社)、レム・コールハースの娘でアーティストのチャーリー・コールハースによる写真集『メタボリズム・トリップ』(平凡社)など。

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