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村野藤吾の名作を守れ! スポンサー募集中です。

福岡県・北九州市にある〈八幡市民会館〉。村野藤吾が手がけた作品性の高いモダニズム建築だが、耐震面やバリアフリー改修の課題から取り壊しの危機にある。そこで今年6月、地元まちづくり団体が立ち上がり、建築家らの協力で現代美術館に再生するプランを発表。単に建築の保存を叫ぶのではなく、活用の計画案を提案する前向きなこの取り組み。そのポイントを提案者のひとり、建築家の宮本佳明さんに聞いた。

〈八幡市民会館〉の内部。階段の構造も美しい。
Q 改修費をスポンサーからの資金でまかなうプランなのですか?

バリアフリーと耐震補強の費用は行政、美術館への改修にかかる約5億円は民間で分担する計画です。スポンサーは集まりつつありますが、まだ足りていません。ぜひご協力お願いします!


Q では、この建物の魅力とは? 協力を募るためにも、詳しく教えてください。

〈八幡市民会館〉は1958年築。戦後、民主主義が定着する中で生まれた“市民会館”という施設の先行事例です。村野藤吾というのは不思議な設計をする建築家で、特にこの建物は分析すると、相当変わったことをしています。印象的なのはホールの量塊感ですが、このマッシブなボリューム、実はガラスのスリットの上に浮かぶように建っています。
〈八幡市民会館〉外観。ホールのボリュームが緩やかなコノイド曲線を描く。
Q 重いものを、あえて浮かべる。先ほど「構造的に変わっている」とおっしゃっていたのは、これなのですね。

なおかつこのボリューム、真正面から見ると両端の壁がわずかに外側に広がっています。さらに横から見ると、壁が非常にゆるやかな曲面を描きながら、中心に向かって外側に倒れています。つまりコノイド曲面です。模型をつくり、図面を描いたからわかるレベルの、かすかな曲面です。コンピュータのない時代の設計技術、施工技術で実現させるのは、恐ろしく難しかったはずです。
館内には村野らしい造形美が散りばめられている。
Q 言われないと気づかないわずかな曲面、造形美への執念を感じます。改修プランが実現したら、どのような美術館になるのでしょうか。

美術館の運営は元々近くにあった、世界中のアーティストと豊かなネットワークを持つ〈現代美術センターCCA北九州〉が担います。ここには中村信夫さん、三宅暁子さんという力のあるキュレーターがいて、レム・コールハースやオラファー・エリアソンらを早い時期から招いていました。彼らは常設の建築ギャラリーを設け、さらにはこの施設を拠点とし、北九州市で建築ビエンナーレもしくは建築トリエンナーレを開催することも構想しています。
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