【和歌山・白浜町】南紀白浜に現れる、お城のような美術館。|甲斐みのりの建築半日散歩 | ページ 3 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

【和歌山・白浜町】南紀白浜に現れる、お城のような美術館。|甲斐みのりの建築半日散歩

関西屈指の温泉地・和歌山県南紀白浜の穏やかな海辺に建つ、ヨーロッパの古城のような〈ホテル川久〉。1991年に会員制高級リゾートホテルとして創業した宿が、2020年7月から私設美術館〈川久ミュージアム〉として一般公開。贅を極めた建築そのものと、これまでホテルの利用者以外未公開だった芸術作品としても価値ある3部屋、創業者の美術・骨董コレクションを堪能できる。

●農協の古いビルを改修した喫茶は、1日1組限定の宿にも。

左側の厚い扉の向こうは金庫だった部屋。手を加えているけれど、照明や中2階ももともとあったもの。農協時代の名残が随所に。
農協時代は書庫として使われていた中2階のスペース。ユニセックスで着用できる「MUYA」のシャツが並ぶ。
続いて向かった、海水浴場からもほど近い坂の途中にある〈MUYA〉は、今年の2月にオープンしたばかり。農協として使われていた古いビルをまるごと改修し、1階は昼は喫茶で夜はバー、2階にはオリジナルの洋服が並び、3階は1日1組限定の宿、4階を事務所に。

大阪で洋服作りをしていたオーナーの撫養健太さんは、5年ほど前に地元の白浜町に戻り、写真スタジオを兼ねたオリジナルシャツのショップを営んでいたところ、長らく空家だったこの物件と出会い、新たな拠点を築いた。
昔ながらの商店が点在する坂の途中の4階建てのビル。海からの風が吹き抜ける。
ワンフロアに2部屋ある3階の宿泊スペースは、1日1組の貸切制。シャワー設備はあるけれど、近所の温泉にも浸かってほしい。
カフェメニューのクリームソーダ。他に、コーヒー、ホットドッグやサンドイッチ、日替わりのデザートも。
「MUYA」の服作りだけでなく、フォトグラファー、デザイナーとしても活動をおこなう撫養健太さん一家。
リノベーションを手がけたのは「Dept」。ビルの基礎的な部分はほとんど手を加えず、一見すると無機質ながらも気持ちが休まる機能的な空間に。

白浜町や隣町・田辺市には妙に居心地がいい昔ながらの喫茶店が残されているけれど、新しいはずのMUYAにもどこか同じような雰囲気が流れる。撫養さん夫婦もよく地元の喫茶店に足を運んでいるというから、メニューもインテリアも接客も「ちょうどいい感じ」を心得ているのだろう。

〈MUYA〉

和歌山県西牟婁郡白浜町1946 TEL なし。喫茶は12時〜17時。火〜木曜休。 バーは20時〜23時30分。日・月曜休。宿は1泊1室2名から20,000円〜。

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