【独占取材】フランク・ゲーリーがやってきた! | ページ 2 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

【独占取材】フランク・ゲーリーがやってきた!

〈グッゲンハイム・ビルバオ美術館〉や〈フォンダシオン ルイ・ヴィトン〉など、踊るような建物を世界中に生み出しているフランク・ゲーリー。彼が現在、21_21 DESIGN SIGHTで開催されている展覧会『建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”』のため、来日しました。日本で公の場に姿を見せることはほとんどないゲーリー。若手建築家、田根剛がディレクションした企画展会場で話を聞きました。

フィッシュランプ〈スタディ模型〉
魚については、日本の鯉を見たことがきっかけだったような気がする。魚の形がとても建築的だと感じたんだ。その後、建築界を席巻していたポストモダニズムにフラストレーションを感じていたころ、彼らが参照しているギリシャ神殿よりもっと昔、人間が魚だった3億年前にさかのぼってみたらどうだろう、と考えた。こうして魚をスケッチしているうちに、動きを感じられるところが面白くなってきた。頭や尾、ひれを切り落としてもその感覚が失われないのもいい。

—それで魚のような建物を作るようになったんですね。

G でも、そんな複雑にカーブした建物は作られたことがなかったから、コンピュータの助けを借りることにした。ダッソー・システムズ社などの航空機の設計に使うソフトウェアをアレンジして、カーブした建築を経済的に作る方法を考え出したんだ。

このコンピュータ・ソフトウェアによって二次元のスケッチから三次元の空間を作り出すときに起きる不具合を解消し、構造や設備との整合性をとりながら効率よく設計や施工を進めることができる。コストダウンにもつながる。こうして私が使ってみてすごくいいものなのがわかったから、友人のザハ・ハディドらにも使ってもらうことにしたんだ。

—あなたが開発した素晴らしいソフトウェアを他の建築家に提供するのはなぜですか。普通なら企業秘密として独り占めにするものでは?

G 世の中に建築家が建てた建物は数パーセントしかない。大半の建物は建築家がかかわることなく建てられている。しかも最近では建築家がリスクをとることを恐れているので、ますます建築家の役割が低下し、その分、施工会社の発言権が大きくなってきた。

私のこのソフトがあれば建築家の存在感が増し、プロジェクトの主導権を握ることができる。もっとたくさんの建築家にソフトウェアを使ってもらうことで、建築家が軽んじられている状況をひっくり返し、リーダーシップをとれるようにしたい。だからこのソフトウェアをシェアしてるんだ。