ARCHITECTURE
パリの新・動物園では キリンと見つめ合えます♡
June 17, 2014 | Architecture | a wall newspaper | photo: Shiro Muramatsu text: Chiyo Sagae editor: Yuka Uchida
開園80周年のパリの動物園がリニューアルオープン! 21世紀をリードする新たな動物園の試みとは?
1934年からパリ市民に愛されるヴァンセーニュの森の動物園が、6年間のリニューアルを経て、4月に再開園! 動物の生態系を模す動物園は世界の主流となりつつあるが、その先端をいく21世紀の動物園が完成した。
15ヘクタールの敷地は、都市の動物園としては世界最大級。その中を巡る全長4㎞の遊歩道に沿って歩くと、生息地域に分けられた5つのゾーンと、それらの中に16の多様な生態環境が現れ、180種もの動物や鳥たちに出会うことができる。中でも見どころは〈サハラ・スーダン〉ゾーンの、視界を遮るものなき雄大な風景。園のシンボルである巨大な人工岩石を背に、アシの茂る水辺や草原でキリンやアダックスが憩う姿はまるでサバンナにいるかのよう。この風景のトリックは、ランダムな曲線を描く遊歩道や、荒削りの木材で覆われた建造物。人工物を見事に風景に溶け込ませたランドスケープが、今までの動物園にはない壮大な風景を生み出している。
一方、湿気と熱気、鳥の鳴き声、数千の亜熱帯植物が迎える〈ギアナ・アマゾン〉の温室はまるでジャングル。カーブを曲がるごとに、ジュゴンのプールや鳥の巣と出会う巧みな動線で、次に何が現れるかわからぬ緊張感が楽しめる。
また飼育小屋にも斬新なアイデアが。例えばキリン小屋では、キリンの目線に合わせ見学通路を高所に設置。おかげで好奇心満々のキリンとアイコンタクトができる。
どこをとってもヒトが動物たちの環境に「お邪魔します」な感じはあっぱれ。動物の暮らす自然環境へとビジターの意識をつなぐ、それが現代の動物園の役割なのだ。
15ヘクタールの敷地は、都市の動物園としては世界最大級。その中を巡る全長4㎞の遊歩道に沿って歩くと、生息地域に分けられた5つのゾーンと、それらの中に16の多様な生態環境が現れ、180種もの動物や鳥たちに出会うことができる。中でも見どころは〈サハラ・スーダン〉ゾーンの、視界を遮るものなき雄大な風景。園のシンボルである巨大な人工岩石を背に、アシの茂る水辺や草原でキリンやアダックスが憩う姿はまるでサバンナにいるかのよう。この風景のトリックは、ランダムな曲線を描く遊歩道や、荒削りの木材で覆われた建造物。人工物を見事に風景に溶け込ませたランドスケープが、今までの動物園にはない壮大な風景を生み出している。
一方、湿気と熱気、鳥の鳴き声、数千の亜熱帯植物が迎える〈ギアナ・アマゾン〉の温室はまるでジャングル。カーブを曲がるごとに、ジュゴンのプールや鳥の巣と出会う巧みな動線で、次に何が現れるかわからぬ緊張感が楽しめる。
また飼育小屋にも斬新なアイデアが。例えばキリン小屋では、キリンの目線に合わせ見学通路を高所に設置。おかげで好奇心満々のキリンとアイコンタクトができる。
どこをとってもヒトが動物たちの環境に「お邪魔します」な感じはあっぱれ。動物の暮らす自然環境へとビジターの意識をつなぐ、それが現代の動物園の役割なのだ。
INFORMATION
パリ動物公園〈Parc Zoologique de Paris〉
Croisement Avenue Daumesnil Et Route de Ceinture du Lac, Paris TEL +33 1 40 79 31 25。10時〜18時(土・日・祝9時30分〜19時30分。季節により変動あり)。無休。