FOOD
『Matcha:An Ippodo Story』が期間限定公開中です。
January 21, 2016 | Food, Culture, Travel | casabrutus.com | text_Mika Yoshida & David G. Imber
京都の一保堂を、NY在住のアメリカ人映画監督・カメラマンの視点で捉えたドキュメンタリー作品が期間限定で公開中だ。
NYを中心に、着実に定着している緑茶ブーム。アートやデザイン関係のイベントにポップアップの緑茶バーが現れ、ブルックリンのヒゲ青年たちが、お手前もあざやかに本格的な薄茶を点ててくれる光景もいまや珍しくない。
お茶のおいしさと、その深遠さを海外に広めてきた茶舗の第一人者が、京都の一保堂。ことに39丁目のレストラン〈嘉日〉一階、〈こかげ〉内に2013年オープンした路面店は、質の高い抹茶や煎茶を気軽に味わい、楽しく学ぶデスティネーションとしてNY内外の人々に親しまれている。
その一保堂を、NY在住のアメリカ人映画監督・カメラマンの視点で捉え、日本で撮影したドキュメンタリー作品『Matcha:An Ippodo Story』が2015年の〈NYCフード映画祭〉に選出され、2部門の賞を受賞した。現在、3月15日までの期間限定で公開中だ。
お茶のおいしさと、その深遠さを海外に広めてきた茶舗の第一人者が、京都の一保堂。ことに39丁目のレストラン〈嘉日〉一階、〈こかげ〉内に2013年オープンした路面店は、質の高い抹茶や煎茶を気軽に味わい、楽しく学ぶデスティネーションとしてNY内外の人々に親しまれている。
その一保堂を、NY在住のアメリカ人映画監督・カメラマンの視点で捉え、日本で撮影したドキュメンタリー作品『Matcha:An Ippodo Story』が2015年の〈NYCフード映画祭〉に選出され、2部門の賞を受賞した。現在、3月15日までの期間限定で公開中だ。
映画と食、そしてNYという街はそもそも相性がいい。日本にまつわるものだけでも、たとえばメトロポリタン・オペラ総裁ピーター・ゲルブの息子デイヴィッド・ゲルブが撮った『二郎は鮨の夢を見る』(2011年)。〈すきやばし二郎〉の小野二郎を追ったこのドキュメンタリー映画は、全米でも異例の大ヒットとなった。
この〈NYCフード映画祭〉の趣向はユニークで、スクリーンに登場する食べ物や飲み物を、なんと映画を観ながら実際に口にすることができる。タイレストランのフィルム上映時にはタイ料理が、南部料理のフィルムだとマカロニ&チーズが座席に配られる。また上映後には、それぞれの作品にちなんだフード・ブースで、様々な食べ物や飲み物が楽しめるという、いかにも映画と食の街・NYらしいイベントだ。
この〈NYCフード映画祭〉の趣向はユニークで、スクリーンに登場する食べ物や飲み物を、なんと映画を観ながら実際に口にすることができる。タイレストランのフィルム上映時にはタイ料理が、南部料理のフィルムだとマカロニ&チーズが座席に配られる。また上映後には、それぞれの作品にちなんだフード・ブースで、様々な食べ物や飲み物が楽しめるという、いかにも映画と食の街・NYらしいイベントだ。
本作が上映された8分ほどの間には、まず甘い和菓子、続いて一保堂のスタッフが点てたばかりの抹茶が一人一人に手渡された。目の前の大スクリーンに広がるのは新緑の茶畑だ。蒸したり石臼で挽いたり、と様々なプロセスを茶葉がたどる。
美味しい一杯へとゆるやかに向かう様を記録した、穏やかで優しいフィルムを鑑賞しながら、映画館の暗闇で頂く一杯の抹茶。風変わりといえば風変わりなセッティングだが、その美味しいこと……!
ウェブで観る際も、あらかじめ一杯のお茶を手元に用意しておいた方が良さそうだ。
美味しい一杯へとゆるやかに向かう様を記録した、穏やかで優しいフィルムを鑑賞しながら、映画館の暗闇で頂く一杯の抹茶。風変わりといえば風変わりなセッティングだが、その美味しいこと……!
ウェブで観る際も、あらかじめ一杯のお茶を手元に用意しておいた方が良さそうだ。
『Matcha:An Ippodo Story』
制作・監督:マイケル・マカティア 撮影:クリストファー・ブリアトン 出演:渡辺孝史 渡辺都ほか。3月15日までオンラインで公開中。公式サイト
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