FOOD
マッサンの理想を育む〈ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所〉へ|行くぜ、東北。
December 7, 2015 | Food | sponsored | photo_Tetsuya Ito text_Kei Sasaki editor_Akio Mitomi
日本のウイスキーの父と呼ばれる“マッサン”こと竹鶴政孝が、理想のウイスキーづくりを極めるため1969年に開設した〈ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所〉。渓谷を流れるふたつの清流と緑の森に囲まれた地で、創業者・竹鶴政孝が夢みた妥協なきウイスキーづくりが今も続けられています。
仙台市内から西へ約25km。山形との県境、広瀬川と新川というふたつの清流に挟まれた渓谷地に建つ〈ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所〉。入口から約600m離れた場所に受付があり、やってきた方向を振り返るとレンガ色の建物ごしに鎌倉山を望むことができる。敷地面積は約18万平方m(東京ドーム4個分)と広大。貯蔵庫とキルン塔の間にある大きな池で水鳥が遊ぶ、森の木々に囲まれた佇まいが印象的だ。
竹鶴政孝は1934年、余市に初めての蒸溜所を建設し、ウイスキーづくりの第一歩を踏み出した。それから30余年後、宮城峡蒸溜所を建設したのは、複数の蒸溜所でつくるそれぞれの個性を持った原酒をブレンドし、より味わい深いウイスキーをつくるという夢を叶えるため。モルトウイスキーとグレーンウイスキーを両方つくる、世界でも稀な蒸溜所だ。
グレーン原酒の生産工程では、現在ほとんど使われることのなくなったカフェ式連続式蒸溜機が今も現役。180年も前に発明されたクラシックな蒸溜機だが、原料の風味を残せるのが大きな特徴だ。《ブラックニッカ》をはじめとするブレンデッドウイスキーのまろやかな余韻は、この蒸溜機から生まれるのだという。
グレーン原酒の生産工程では、現在ほとんど使われることのなくなったカフェ式連続式蒸溜機が今も現役。180年も前に発明されたクラシックな蒸溜機だが、原料の風味を残せるのが大きな特徴だ。《ブラックニッカ》をはじめとするブレンデッドウイスキーのまろやかな余韻は、この蒸溜機から生まれるのだという。
一方、モルト原酒の生産には単式蒸溜器が使われる。胴体部分に丸い膨らみがあるバルジ型で、蒸気間接蒸溜方法で蒸溜するのが宮城峡のスタイルだ。アルコール以外のさまざまな成分を残しながら蒸溜するストレートヘッド型の蒸溜器を使い、石炭直火焚き蒸溜する余市モルトとは製法が対照的。スコットランドのハイランドをお手本にした力強い原酒づくりを目指したのが余市ならば、宮城峡が目指したのはローランド。華やかな香りと軽やかな風味が宮城峡モルトの持ち味だ。
敷地内には25棟の貯蔵庫がある。貯蔵方法は木のレール上に樽を並べるダンネージ式。床は土のままで、蒸溜所が建つ作並の空気に触れながら、原酒はゆっくりと時間をかけて熟成していく。しんとして薄暗い貯蔵庫の中で樽を見つめていると、静かに眠るウイスキーの息遣いが聞こえるかのような神秘的な気持ちになる。
敷地内には25棟の貯蔵庫がある。貯蔵方法は木のレール上に樽を並べるダンネージ式。床は土のままで、蒸溜所が建つ作並の空気に触れながら、原酒はゆっくりと時間をかけて熟成していく。しんとして薄暗い貯蔵庫の中で樽を見つめていると、静かに眠るウイスキーの息遣いが聞こえるかのような神秘的な気持ちになる。
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