FOOD
東北6県で選んだ、パッケージにもこだわる美味しいおみやげ。| 行くぜ、東北。
November 9, 2015 | Food, Design, Travel | sponsored | photo_Shin-ichi Yokoyama text_Yoshikazu Itamoto (SHOE PRESs) editor_Akio Mitomi
レトロ、素朴、個性的、ユニーク……パッケージにこだわりつつ、中身も愛される東北各地のおみやげ。思わず手にとりたくなる装いの、素敵な味を紹介します。
1941年に創業された青森リンゴ加工株式会社は、地元では「リンゴ加工と言えば…」的なとらえ方で紹介される有名企業だ。青森の「A」、リンゴの「R」、加工の「K」と、それぞれの頭文字を取り〈A.R.K.〉とも呼ばれている。その〈A.R.K.〉を戦後より支え続けてきている商品が、缶に入った「りんごジャム」。ジャムで缶詰というのも珍しいが、当時から不変のパッケージもすごい。表に真っ赤なリンゴが大きく描かれ、裏にはもんぺ姿の農婦がカゴいっぱいにリンゴを持ち、佇んでいる。中身のジャムは、リンゴの本場ならではの濃厚な味わい。その昔、おばあちゃんがリンゴをすりおろして作った手づくりジャムをイメージして作られている。
1925年創業の老舗菓子店で、現在の主人の後藤誠一さんで4代目。代表銘菓として知られる《富貴童子》をはじめ、自家製の秋田味噌を練り込んだ《味噌煎餅》、俵型の煎餅で米どころ秋田をイメージした《米の秋田》、自家製あんの《あんドーナツ》など、昔から多くの良質な菓子を作ってきた。しかし、おいしい菓子でもパッケージがよくないと思うように売れてくれない。そこで誠一さんは商品パッケージの変更を決断、そうして作られたのがブリキ缶に詰めたレトロ菓子シリーズだ。カラフルな図柄にレトロな書体が、老舗菓子舗のイメージにぴったり合い評判も上々という。
宮沢賢治が社名を付けたことで知られる盛岡の〈光原社〉が販売するくるみクッキー。作っているのは、地元の〈横澤パン〉で、たっぷりのくるみの食感、そして濃厚なバターの風味が上手にとけあっている。くるみの木をイメージしたパッケージの図柄は、岩手の染色工芸家として知られる小田中耕一のデザイン。師の芹沢銈介も一目置いていた味わい深いやさしい字体が、《くるみクッキー》の温かで素朴なおいしさも表現しているかのよう。
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