土田貴宏の東京デザインジャーナル|バウハウスの思想を受け継ぐ〈テクタ〉の家具

バウハウスの思想を忠実に受け継ぐ〈テクタ〉。ジャン・プルーヴェはじめ歴史的なデザイナーとの交流や、バウハウスへの強い思いを、その経営者に聞いた。

ドイツのローエンホルデにあるテクタ社屋に併設されたミュージアム「Kragstuhlmuseum(クラーグシュトゥールムゼウム)」。

2016年にはヴィトラ・デザイン・ミュージアムで回顧展が行われるなど、あらためて再評価の機運が高まるバウハウス。1919年、ドイツのワイマールで設立されたこの学校では、先見的なデザインが数多く生まれた。〈テクタ〉は、そんなバウハウスの精神を現在に継承する家具ブランドだ。

〈テクタ〉を率いるアクセル・ブロッホイザーは旧東ドイツ出身で1943年生まれ。独学で家具作りを習得し、26歳の時にバウハウスのデザインに出会って強く惹かれた彼は、父親と西ドイツに亡命して1972年に〈テクタ〉の経営を引き継ぐ。やがてバウハウス設立者のワルター・グロピウスの家族や、同校出身のマルセル・ブロイヤーらと交流をもち、彼らの家具を製造しはじめる。ブロッホイザーは“バウハウスの最後の目撃者”なのだ。

ワルター・グロピウスの設計で1926年に完成したバウハウスのデッサウ校舎