CULTURE
コロンビアからNY、そしてLAへ。QUANTICが見る音楽の風景。
October 2, 2015 | Culture | a wall newspaper | photo_B+ text_Katsumi Watanabe
カリ録音のクンビアやサルサ要素の強かった前作から一転。NYに拠点を移し、LAの音楽家と制作したジャズの新作とは。
Q 2007年にイギリスからコロンビアのサンディアゴ・デ・カリへ移住。昨年、NYに拠点を移しましたが、大きな理由は?
新しいバンジョーやギターを手に入れたら必ず新作へ影響を与えるように、住む場所から受ける刺激も、創造力を駆り立ててくれる。シーンを変えると、新しい気分になるでしょ? カリは素晴らしい場所だけど、レコードを買えるお店が少なくてね。
Q え? それが理由?
そうだね、キッカケのひとつだ。僕は相変わらずレコードしか買わないからね。カリの中古屋だとサルサやクンビアなどコロンビアの音楽が中心なんだ。最初は楽しかったんだけど、だんだんジャズやほかの音楽も聴きたくなってきて。
Q 新たに結成したザ・ウエスタン・トランシエントはインストゥルメンタルのジャズバンドですね。
昔からジャズやブラックミュージックは好きで聴いていたけど、キャノンボール・アドレイ『Phenix』、それに70年代のホレス・シルバーの作品と出会ったら、実験的というかすごく自由で、ハマっちゃったんだ。調べるとニュージャージーやブルックリンで録音されていて、その近辺の中古屋でレコードも安く買うことができた。だから、NYへ引っ越して、ジャズバンドを組むことにした。
Q でも、レコーディングはLAで行い、ベイエリアで活動する音楽家が多く参加していますね。
ミュージシャンにリラックスしたバイブがあるんだよね。とにかく西海岸のスタジオは広いし、いつでもガレージで演奏できる人もいる。それが音楽のアプローチに、ゆとりを与えていると思うんだ。
Q 先ほどおっしゃった70年代の自由な雰囲気のジャズと、近年西海岸から届くフリーフォームな音楽には共通点が多いかも。
それに音楽家同士のコミュニティーが小さくて濃厚。プロになるチャンスが少ない分、仲間意識が強い。皆お互いを知っているし、自分ができないときは他のプレイヤーを推薦したりしてね。プロ意識の高いNYより、西海岸の音楽家は親切かもしれないな。(笑)
Q ライブツアーが楽しみですね。
フライング・ロータスやケンドリック・ラマーの作品に参加する鍵盤奏者、ブランドン・コールマン。ビルド・アン・アークのパーカッショニストでもあるアラン・ライトナーなど、レコーディングメンバーでステージに上がりたいな。
新しいバンジョーやギターを手に入れたら必ず新作へ影響を与えるように、住む場所から受ける刺激も、創造力を駆り立ててくれる。シーンを変えると、新しい気分になるでしょ? カリは素晴らしい場所だけど、レコードを買えるお店が少なくてね。
Q え? それが理由?
そうだね、キッカケのひとつだ。僕は相変わらずレコードしか買わないからね。カリの中古屋だとサルサやクンビアなどコロンビアの音楽が中心なんだ。最初は楽しかったんだけど、だんだんジャズやほかの音楽も聴きたくなってきて。
Q 新たに結成したザ・ウエスタン・トランシエントはインストゥルメンタルのジャズバンドですね。
昔からジャズやブラックミュージックは好きで聴いていたけど、キャノンボール・アドレイ『Phenix』、それに70年代のホレス・シルバーの作品と出会ったら、実験的というかすごく自由で、ハマっちゃったんだ。調べるとニュージャージーやブルックリンで録音されていて、その近辺の中古屋でレコードも安く買うことができた。だから、NYへ引っ越して、ジャズバンドを組むことにした。
Q でも、レコーディングはLAで行い、ベイエリアで活動する音楽家が多く参加していますね。
ミュージシャンにリラックスしたバイブがあるんだよね。とにかく西海岸のスタジオは広いし、いつでもガレージで演奏できる人もいる。それが音楽のアプローチに、ゆとりを与えていると思うんだ。
Q 先ほどおっしゃった70年代の自由な雰囲気のジャズと、近年西海岸から届くフリーフォームな音楽には共通点が多いかも。
それに音楽家同士のコミュニティーが小さくて濃厚。プロになるチャンスが少ない分、仲間意識が強い。皆お互いを知っているし、自分ができないときは他のプレイヤーを推薦したりしてね。プロ意識の高いNYより、西海岸の音楽家は親切かもしれないな。(笑)
Q ライブツアーが楽しみですね。
フライング・ロータスやケンドリック・ラマーの作品に参加する鍵盤奏者、ブランドン・コールマン。ビルド・アン・アークのパーカッショニストでもあるアラン・ライトナーなど、レコーディングメンバーでステージに上がりたいな。
QUANTIC
イギリス人音楽家、ウィル・ホランドのソロプロジェクト。『The 5th Exotic』(2001年)でデビュー。07年からコロンビアに拠点を移し、作品を発表。トランぺッターのトッド・サイモン、ベーシストのゲイブ・ノエルらとザ・ウエスタン・トランシエントを結成し、新作『A New Constellation』(写真)を発表。来日公演に期待したいところ。公式サイト