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草間彌生の浮世絵「わたしの富士山」が公開!

| Art | casabrutus.com | text_Mariko Uramoto   editor_Akio Mitomi

前衛芸術家・草間彌生が日本伝統の浮世絵に挑戦した作品「わたしの富士山」が7月30日より一般公開される。世界で唯一、浮世絵木版画技術を継承するアダチ版画研究所の彫師、摺師との三位一体によって生まれた作品だ。

《七色の富士》  背景に描かれた水玉は14685個にも及ぶ。
《七色の富士》  背景に描かれた水玉は14685個にも及ぶ。
日本を代表する前衛画家・草間彌生の新たな挑戦「現代の浮世絵版画を創るプロジェクト」。昨年から制作が進められてきたこの企画が完成を迎え、浮世絵版画の作品9点が一般公開される。

草間を絵師として迎え、制作を担当したのは世界で唯一、木版画技術を継承するアダチ版画研究所の彫師と摺師たち。江戸時代から続く高度な職人技術を受け継ぎ、草間作品に新たな表現を加えることとなった。

今回、テーマとして選ばれたのは「富士山」。その秀麗なたたずまいによって、葛飾北斎や歌川広重など多くの名絵師たちを魅了し続けてきた名峰に現代のアーティストはどう対峙したのか。
原画制作の様子
原画制作の様子
初の試みである浮世絵でも、草間ドットは健在だ。全9点の作品において、水玉が富士を包み、その世界を創造している。水彩や油彩といったこれまでの草間作品とはひと味違う、浮世絵ならではの筆遣いが感じられる本展。和紙と水彩という独特の風合いを帯びながら、ポップに浮かびあがる富士山は、浮世絵版画の新たな可能性をも感じられる展示だ。また、公開初日より作品の販売も予定。平成の名画登場に熱い視線が注がれる。
彫師は、原画に描かれた14685個の水玉ひとつひとつを彫った。
彫師は、原画に描かれた14685個の水玉ひとつひとつを彫った。

草間彌生 わたしの富士山

〈アダチ伝統木版画技術保存財団 常設展示場〉

東京都新宿区下落合3-13-17
TEL 03 3951 2681。7月30日〜8月9日。10時〜18時(土曜・日曜〜17時)。月曜休。無料。公式サイト

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