青野尚子の「今週末見るべきアート」|古都で花開く現代美術の祭典。

古の都、京都で開かれている現代美術の国際展「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」。世界の最先端アートを体験できるイベントだ。

メイン会場は京都市美術館。鉄筋コンクリート造だけれど、上に重厚な瓦屋根が載った帝冠様式の建物だ。エントランスを占領している斜めの木材は名和晃平+SANDWICHがデザインしたチケットブース。後ろに回るとチケットカウンターが現れるクレバーな仕掛けだ。左手に見えるのはやなぎみわの移動舞台車。「PARASOPHIA」では中上健次の小説「日輪の翼」を演劇化するプロセスが展示される。ちなみに使わないときは上部が閉められて、車に牽引されて移動する。

蔡國強《京都ダ・ヴィンチ》 photo_Kunihiro Shikata

京都市美術館の中央にある大きな吹き抜けには蔡國強の作品が。北京郊外の農民や京都の子どもたちが作った作品で構成されている。展示スペースの中央に作られた竹のパゴダには、《子どもダ・ヴィンチ》プロジェクトで子どもたちが自由奔放な発想で作ったさまざまなオブジェが取り付けられている。

床には中国の農民が作った、奇妙な動きを見せるロボットが。身近な材料で知恵を絞って作られたロボットはアウトサイダー・アーティストというか、アウトサイダー・エンジニア的なものを感じさせる。作ることってこんなにも人を夢中にさせることだったんだ、ということに思い当たって、アートとの距離が急に縮まるような気がする。