ART
京都〈青春画廊〉オープン記念の現代美術展が開催中。
April 2, 2016 | Art, Travel | casabrutus.com | text_Keiko Kamijo editor_Akio Mitomi
築100年の京町家を再生、現代美術作品に囲まれながらステイできる空間〈青春画廊〉が誕生する。5月1日のグランドオープンに先立ち、オープニング記念のグループ展が開催中だ。
京都の東山、鴨川から少し入ったところに築100年の京町家をリノベーションし、宿泊施設と現代美術のギャラリー、カフェなどが入居する複合文化施設〈青春画廊〉が誕生する。
建物の京町家は、明治後期に建築され昭和初期、中期、平成と3度にわたる改装を行っていたが、時代と共に改装が粗悪になり、京町家本来の機能を失いかけていた。この京町家を住居兼アトリエとして使用していた現代美術家の林泰彦(paramodel)が発起人となり、建築ユニットSTUDIO RAKKORAとともに「六原の京町家再生プロジェクト」を立ち上げオープンすることとなった。リノベーションのポイントについて林はこう語る。
建物の京町家は、明治後期に建築され昭和初期、中期、平成と3度にわたる改装を行っていたが、時代と共に改装が粗悪になり、京町家本来の機能を失いかけていた。この京町家を住居兼アトリエとして使用していた現代美術家の林泰彦(paramodel)が発起人となり、建築ユニットSTUDIO RAKKORAとともに「六原の京町家再生プロジェクト」を立ち上げオープンすることとなった。リノベーションのポイントについて林はこう語る。
「日本人の生活の変化によって、京町家は数度にわたって改装されています。いわゆる京町家のベタな意匠や建て構えを表層的に作るのではなく、機能的な部分をなるべく復活させることが今回のプロジェクトの最も重要な部分。設計を依頼する際に伝えたのは、京町家の持っている機能を復活させること、1階にフレキシブルに用途を変えることができるスペースを設けること、なるべくDIYで改装作業をできるようにすること、古い趣のあるものはなるべく残すこと、ギャラリー仕様の壁面にすること、照明を固定せずいろいろな展示に対応できるようにすること、古い部分と新設の部分を無理に調和させないこと、などでした。また、僕らparamodelの制作する作品や作家性を、なるべく分かってもらうようにも心がけました」
『京町家での現代美術展』は、建物が宿泊施設として稼働し始める前に、リノベーションした建物全体を見てもらう機会をつくるとともに、ギャラリー機能のお披露目を兼ねて開催されたものだ。本プロジェクトに賛同した、国内外で活躍する現代美術家たちの作品が、現代に息を吹き返した京町家を彩っている。
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