ARCHITECTURE
宇宙誕生を解明する国際的な実験施設が、東北にできる!?
June 18, 2015 | Architecture | a wall newspaper | photo_Junpei Kato text_Housekeeper
ILC(国際リニアコライダー)って知っていますか? 国際的な実験施設が、東北に誕生するかもしれません。
岩手県の北上高地。その地下100mに、国際的な実験施設を建設しようという一大プロジェクトが進行しているのをご存じだろうか? その実験施設とはILC(国際リニアコライダー)。全長30kmにも及ぶ直線型の加速器で、その両端から電子と陽電子というこれ以上分割できない「素粒子」を光速で飛ばし衝突させる。これにより人工的にビッグバン状態をつくり出し、それを測定。自然法則を解明し、138億年の年月をかけ、宇宙の物質が、いかにつくり出されてきたかをひもとくという夢の施設なのだ。
そもそも世界中の建設候補地の中から、なぜこの北上高地が選ばれたのだろうか。関係者によると、綿密なボーリング調査の結果、この地が他に見られない固い岩盤で、非常に安定しているからだという。
加速器といえばスイス・ジュネーブ近郊にあるCERN(欧州原子核研究機構)の大型円形加速器LHCが有名だ。がもし東北にこの最新施設がつくられれば、北上高地一帯が高速エネルギー物理学研究の世界最先端の地となり、日本初の国際研究所ができることになる。すると3000人の研究者に加え、その家族が暮らすことになり、1万人を超える国際都市が誕生することになるだろう。
ILCの建設には莫大なコストがかかる。コストは共同運営する関係各国が分担するが、ホスト国の負担は50%になると見られる。2027年の稼働を目指し、政府レベルでの調整が進められている。
加速器といえばスイス・ジュネーブ近郊にあるCERN(欧州原子核研究機構)の大型円形加速器LHCが有名だ。がもし東北にこの最新施設がつくられれば、北上高地一帯が高速エネルギー物理学研究の世界最先端の地となり、日本初の国際研究所ができることになる。すると3000人の研究者に加え、その家族が暮らすことになり、1万人を超える国際都市が誕生することになるだろう。
ILCの建設には莫大なコストがかかる。コストは共同運営する関係各国が分担するが、ホスト国の負担は50%になると見られる。2027年の稼働を目指し、政府レベルでの調整が進められている。
Loading...