ARCHITECTURE
坂茂のアートな駅舎〈JR女川駅+女川温泉ゆぽっぽ〉へ | 行くぜ、東北。
| Architecture, Travel | sponsored | photo_Junpei Kato text_Nami Hotehama editor_Akio Mitomi
今年3月にオープンした、〈JR女川駅〉の新駅舎。その設計を、建築家の坂 茂が担当。美しさと機能性を兼ね備えた建物は、町の新しいシンボルとして、地域の人たちに親しまれている。
サンマやカツオ、牡蠣などの漁が盛んな女川湾の沿岸に位置する、女川町の中心部。かつて〈JR女川駅〉は、そんな海の間近にあった。しかし、東日本大震災時の津波により、駅舎が倒壊。その教訓から、新駅舎はもとの位置から200mほど内陸に場所を移して建てられた。
設計したのは、建築家の坂 茂。〈JR女川駅〉は、JR石巻線が走るのみの単線だが、まるでターミナル駅のように大きな駅舎が、ひと際目を引く。それもそのはず、ここには駅としての機能はもとより、町営の温泉温浴施設〈女川温泉ゆぽっぽ〉が併設されているからだ。3階建てで、1階は駅のホームや、ゆぽっぽのエントランス、2階は浴室と休憩所、3階は女川湾を一望できる展望フロアとなっている。
設計したのは、建築家の坂 茂。〈JR女川駅〉は、JR石巻線が走るのみの単線だが、まるでターミナル駅のように大きな駅舎が、ひと際目を引く。それもそのはず、ここには駅としての機能はもとより、町営の温泉温浴施設〈女川温泉ゆぽっぽ〉が併設されているからだ。3階建てで、1階は駅のホームや、ゆぽっぽのエントランス、2階は浴室と休憩所、3階は女川湾を一望できる展望フロアとなっている。
館内には、紙管や木材といった再生可能な建材を使った構法に、積極的に取り組んできた坂らしい建築的仕掛けが見受けられる。その特徴が顕著なのは、地域の人の活動を紹介するために作られた、〈女川温泉ゆぽっぽ〉の1階ギャラリー。天井やベンチには、紙管が使われているのだ。見た目になんともいえない優しさがあり、ベンチは座るとひんやり。「温泉で温まったあとに座ると気持ちいい」と、利用者に好評なのだとか。紙管はほかにも、休憩所のテーブルの脚など要所で登場するので、それを探してみるのも楽しみの一つといえそうだ。
また、〈女川温泉ゆぽっぽ〉を訪れた際にぜひ目にしてほしいのが、タイルアート。休憩所の壁面と、男女それぞれの浴室に飾られているのは、日本画家・千住博の作品を、タイルに転写したもの。休憩所の〈家族樹〉は、全国から応募があった約900もの花の絵を、千住が描いた大樹にちりばめている。
こうした様々な見どころにより、新生〈JR女川駅〉および〈女川温泉ゆぽっぽ〉には、地域住民はもちろん、遠方からも人がやってくるようになったという。ゆぽっぽ支配人の吉田雅さん曰く、「女川温泉は低張性アルカリ性温泉で、体が芯から温まると昔からお湯自慢の温泉です。そこに坂先生の建築という付加価値が加わり、観光スポットとしての注目度も増しています。ここをきっかけに、海産物など、女川町の魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね」と期待を込める。
今後、駅舎から女川湾へと伸びるプロムナードや、駅の周辺には商店街が完成する予定。アートな駅舎に降り立ち、温泉で長旅の疲れを癒したら、新鮮な海の幸に舌鼓…。なんて贅沢な旅になりそうだ。
また、〈女川温泉ゆぽっぽ〉を訪れた際にぜひ目にしてほしいのが、タイルアート。休憩所の壁面と、男女それぞれの浴室に飾られているのは、日本画家・千住博の作品を、タイルに転写したもの。休憩所の〈家族樹〉は、全国から応募があった約900もの花の絵を、千住が描いた大樹にちりばめている。
こうした様々な見どころにより、新生〈JR女川駅〉および〈女川温泉ゆぽっぽ〉には、地域住民はもちろん、遠方からも人がやってくるようになったという。ゆぽっぽ支配人の吉田雅さん曰く、「女川温泉は低張性アルカリ性温泉で、体が芯から温まると昔からお湯自慢の温泉です。そこに坂先生の建築という付加価値が加わり、観光スポットとしての注目度も増しています。ここをきっかけに、海産物など、女川町の魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね」と期待を込める。
今後、駅舎から女川湾へと伸びるプロムナードや、駅の周辺には商店街が完成する予定。アートな駅舎に降り立ち、温泉で長旅の疲れを癒したら、新鮮な海の幸に舌鼓…。なんて贅沢な旅になりそうだ。
